RFIDゲート運用で視覚確保が出来ずに衝突事故を起こしてしまった、RFIDの読み取りBOX運用で監視カメラを設置するも死角が生じていた、ハンディとBOXでの読み取り運用でBOXの外に置いた不要なRFIDタグを読み取った経験がある。

そんなRFID運用に関するお悩みを解決する「DENBOW(デンボウ)」をご紹介します。「DENBOW」は積水樹脂が開発したRFID電波空間ソリューション製品群。今回は「ウォークスルーゲートシステム」と「ボックスタイプ」をメインにポイントをご説明します。

なお機器と連携しているアプリケーションは弊社ケーウェイズが担当しています。

移動方向を探知可。RFID読み取りゲートのポイント

入出庫が分かる方向検知が可能

一般的な「ウォークスルーゲート(RFIDゲート)」と異なり、今回紹介しているゲートは「方向検知」が可能なタイプとなっています。

方向検知」とは、例えば左側からゲートに進入すると「入荷」としてRFIDタグを認識し、右側から進入すると「出荷」として認識をする賢いゲートです。

一般的な「ウォークスルーゲート(RFIDゲート)」で同じ運用を実現しようとすると、2台のゲートを準備し1台は「入荷専用ゲート」用に、もう1台を「出荷専用ゲート」として運用する必要があります。

そのため2台分のゲート設置のエリア確保が必要不可欠となります。また専用ゲートを設置しても誤ったゲートを通過すると入出荷の数量を間違えて処理します。

透明電波吸収パネルの採用で視界&安全確保

今回紹介している「ウォークスルーゲートシステム」は「透明電波吸収パネル」を採用しています。透明なためゲート通過中に外の状況が確認できるので、視野の確保とゲート外の障害物との衝突を未然に防ぎます。

電波方向の制御が可能

ゲート内の「RFIDアンテナ」には電波の方向を調整できる「フラップ」が取付けられており、手動でフラップの角度を調整し電波方向を変更することで、現場環境に応じた電波の指向性を実現します。

電波吸収性能で誤認識を防止

ここで紹介している「透明電波吸収パネル」は積水樹脂が独自開発したパネルで、金属パネル運用時のRFID読み取りで生じる電波反響を抑え、読み取り間違いを防ぎます。

DENBOWウォークスルーゲートシステム運用の全体構成

RFIDウォークスルーゲート運用の全体システム構成

「ウォークスルーゲートシステム」は、先にご紹介した通り「透明電波吸収パネル」「方向検知」を採用・実現したゲートとなっており、ゲート内部には「RFIDアンテナ」「RFIDリーダー」が設置され、アンテナ側には「可動フラップ」が取付けられています。

RFIDタグを読み込むアプリケーションは方向検知が可能な仕組みとなっています。

※こちらのアプリケーションは実運用に併せてカスタマイズが可能な製品となっています。

DENBOWウォークスルーゲートシステムのポイント


今回の「ウォークスルーゲートシステム」で採用している「透明電波吸収パネル」は、実運用の課題を解決するアイテムとなっています。

透明なので周辺情報を確認し安全面を確保

工場や倉庫は在庫保管エリアの確保が重要な反面、スタッフが移動する導線の確保も必要です。また業界によっては製造工程で発生する騒音が影響し、音より目視での状況把握が重要な場合もあります。

そのため一般的な金属パネルのゲートでカートを通過させる運用は、仮にゲートの外に別のスタッフがゲート前を横断しようとした場合に事故が起きてしまう恐れも十分に考えられます。

DENBOWウォークスルーゲートシステムを採用することでゲート通過中のスタッフ、ゲートを横断しようとするスタッフ両名の見える化が実現でき衝突を予防できます。

透明なので作業内容を監視カメラで確認

「ウォークスルーゲートシステム」以外でも透明電波吸収パネルを採用したボックスタイプを取り扱っており、BOX内の読み取り作業状況を確認できます。

金属パネルのBOXでは周りから見えづらい環境を利用し、製品の中抜きなど窃盗が行われている事案もあり、DENBOWボックスタイプを採用することで、死角がなくなり監視カメラで作業状態の把握ができ犯罪行為の抑止に繋がります。

電波吸収性能で誤認識を防止

金属パネルの運用ではリーダーの電波が反射し、対象外のRFIDタグを読み取ってしまう可能性も捨てきれません。

積水樹脂が独自開発した「透明電波吸収パネル」は視覚確保の目的以外に電波を吸収する機能があるため、電波干渉を減らし読み取り対象外のRFIDタグの読み取りを抑止します。

透明電波吸収パネル搭載のパッケージ製品

記事の中で主に紹介している「ウォークスルーゲートシステム」と「ボックスタイプ」以外に、パーテーションタイプのパッケージ製品もあります。

ウォークスルーゲートシステム運用が想定される各種業界

ウォークスルーゲート(RFIDゲート)運用が想定される各種業界

RFIDゲートを活用している、BOX内で読み取り作業をしている業界での導入が期待できます。

製造業のRFIDゲート運用

RFIDタグを仕掛品の通い箱や外箱、製品に直接取付けて、次の工程に運ぶ際にRFIDゲートを通過させ工程間の在庫管理と進捗管理を実現します。

物流&倉庫業のRFIDゲート運用

海外で製造されるアパレル品の下げ札にRFIDタグが内蔵されている場合は、物流倉庫での一時保管時の入出庫での数量把握にゲートを通過させることで一括読み取りを行い数量把握の省力化が可能になります。

図書館&教育機関のRFIDゲート運用

書籍の背表紙や内側に個体識別するRFIDタグを取付けておけば、返却した書籍類をゲートに通過させ一括読み取り。貸出書籍を読み取る場合はBOX運用を採用しBOX周辺に置いた貸出対象外の書籍の読み取りミスを軽減します。

アパレル業界のRFIDゲート運用

下げ札にRFIDタグが内蔵されていれば、アパレル製造工場や検品工場の搬入や搬送時にRFIDゲートを通過させると箱単位やZラック単位で搬送アイテムの数量管理を実現します。

記事のまとめ

いかがでしたか?

透明で視覚を確保し電波吸収で想定外の読み取りを予防するRFID電波空間ソリューション「DENBOW」の紹介でした。

製品に関心をお持ちになった業界関係者様、お気軽にケーウェイズまでご相談ください。今回ご紹介したアプリケーションのサンプル画面などのご提示や追加機能のご相談なども可能です。

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